議長挨拶
令和7年 年頭挨拶

雄武町議会議長 橋詰 啓史
町の未来に想いを込めて
令和7年の新しい年が明けました。雄武町の皆様におかれましては、穏やかに新年をお迎えの事と心よりお慶び申し上げます。旧年中は、町議会に対して深いご理解と温かいご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年の出来事では、元旦の夕方に発生した最大震度7の能登半島地震により、石川県と富山県周辺が甚大な被害を受けました。さらに2日にも羽田空港の滑走路で、日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突、炎上する事故が発生しました。この事故で海保機の乗員5人の命が失われた一方、日航機の乗員・重客379人は全員脱出、うち14人が負傷しましたが、搭乗者全員の無事脱出を導いた客室乗務員に対し国内外からは多くの賞賛の声が寄せられました。改めて能登半島の地震によって犠牲になられた方々と被災された皆様、羽田空港でお亡くなりになった5名の方に対しまして、心からお悔やみを申し上げますと共に、お見舞い申し上げます。
日本中が驚きと悲しみに包まれた新年早々の震災と事故は、日本の国が今年どうなるか心配な新年を迎えて始まった一年でした。
一方、7月にパリオリンピック・パラリンピックが開催されると、柔道、レスリング、体操、卓球、テニスやその他多くの競技において、連日報道される日本選手の活躍する姿から大変勇気と感動を受けました。
一方、ロシアのウクライナ侵攻は2月24日で丸3年を迎えます。パレスチナ・イスラエル戦争も一年を過ぎてなお、戦闘状態が続いています。またシリアでは13年間続いた内戦が昨年12月に反政府勢力の勝利で終わりました。地球上では、規模の大小に関わらず必ずどこかで悲惨な戦闘が発生して続いているのが現実です。戦後、これまで頑なに平和を守ってきた日本が目指すべき未来が乖離しているように思います。
昨年の町内を振り返ると、漁業の漁獲金額は前年比約10億円の減少の約64億円です。昨年、中国が日本産水産物禁輸の発表以来、主力の冷凍ホタテが中国へ輸出不可能になりましたが、中国以外への輸出が増加し価格も安定したため水揚げ金額は前年比若干減少の40億円に迫る金額になりました。毛ガニ漁も僅かに増加、タコ漁も単価・水揚げ高も増加しました。ホタテ稚貝の全道的な不足の問題が気になるところですが、関係者の方々に研究をして頂き、解決策を見出せるようご期待申し上げます。
農業では、生乳生産額が若干増の約32億円(補給金含む)生産量は約4.0%増の26,000トンでした。穀物価格、石油価格などの高騰で、子牛価格の下落や配合飼料価格の高止まり等、昨年に続き組合員の方々は厳しい経営の中で努力を続けている所です。
「国営緊急農地再編事業雄武丘陵地区」農地整備事業は今年で8年目です。将来この事業完成により輸入穀物中心の飼料よりも自給飼料を主とした営農による雄武町の農業の飛躍を期待します。また安全操業の根幹である漁港の整備も、元稲府・雄武・沢木各漁港がそれぞれ予算化されています。次世代には安全で優れた漁港や大規模で使いやすい農地を次世代に残す事が、今を生きる私達の大きな責務です。
漁業、水産加工業、農業、林業、共に我が町にとって雇用と経済を支える重要な基幹産業です。国・北海道の補助制度活用と合わせて、議会としても常に状況把握に努めて可能な助成制度を町と共に議論して参ります。
昨年は、岸田総理が辞職し石破総理が誕生しました。石破総理は、その後衆議院を解散し、10月27日に衆議院議員選挙が施行されました。結果、与党の議員が自民党と公明党の議席が減少し、連立与党で過半数を割り込んだため、国民民主党の協力を得て過半数を超えるという不安定な政権運営を行う状態になりました。
雄武町議会としては、未来の雄武町を担う若い世代が胸を張って自慢できる雄武町を目指して、町の経済の活性化、地域の産業を支えるための施策と共に、子育て支援や教育環境の充実、高齢者福祉の向上など、皆さまが安心して暮らせる環境づくりに力を入れてまいります。昨年は4月と11月に町民の皆様と「意見交換会」を開催し、様々な住民の皆様と意見を交わす事が出来ました。これからも、町民の皆さまの声に真摯に耳を傾け、透明性のある議会運営を心がけて新たな気持ちで、町長と議論を重ねながらより良い町づくりに取り組む所存です。
町の発展には皆さまのご協力が不可欠です。一人ひとりが地域の一員として、お互いに支え合い、協力し合うことで、より良い未来を築いていくことができます。
これからも町議会として、皆さまと共に歩み、町の発展を目指して参ります。
令和7年も、町民の皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。雄武町の発展に向けて、一丸となって取り組んでまいりましょう。
更新日:2025年01月01日